1911年パリで出版された美術史の本『INGRES SA VIE ET SON OEUVRE』
半革角革背バンド装で大きくて重い本。綴じつけ製本で背はホローバック。
表表紙が本体から外れている。背表紙革の傷みも進行している。
従来の製本構造を維持するために、外れた表紙をジョイント・タケティング法で本体に再接続した。丈夫な麻糸と和紙を使って綴じつけ製本の構造を復元した。
見返しマーブル紙のノドが化学的接着剤で接着されていたので、その部分を除去して別のマーブル紙で補った。
背表紙内側に残っていた元のクータを修理して再利用した。機能しなくなっていたホローバックが復元された。
表紙革の接合部を修復用の染色和紙で繋いで補強した。
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