2026年5月27日水曜日

本の骨格、綴じのカタチ。展

 工房メンバーの近藤と藤井の作品が並ぶ、九州での初めての展示です。



本の骨格、綴じのカタチ。ルリユールの実験:『製本用語集』をめぐる表現展

2026年6月9日(火)-6月14日(日) (10:00−13:15、14:00−18:00、最終日16:00まで)

未綴じ本で発行された『製本用語集 改訂新版』に登場する、製本、綴じ、装飾、技法、素材などを使ったルリユール作品を展示いたします

◆製本ワークショップ

「交差式ルリユールの本を仕立てる」
講師:馬頭洋子 徳永直子
①6月12日(金)14:00-17:00
②6月13日(土)14:00-17:00

ワークショップ申込フォーム:https://craft-bind-spot.base44.app/

SOJO GALLERY

〒860-0806
熊本県熊本市中央区花畑町 10-22 ダイワロイネットホテル熊本1F
TEL 096-288-0801

http://www.art.sojo-u.ac.jp/wp/gallery

主催:東京製本倶楽部 × 崇城大学芸術学部デザイン学科 

東京製本倶楽部 https://bookbinding.jp/
崇城大学芸術学部デザイン学科 https://www.sojo-u.ac.jp/faculty/arts/design/

2026年4月23日木曜日

葉山での展示


工房メンバーも出品する展示がゴールデンウィークに開催されます。

よろしければどうぞお出かけください。

Books are Beautiful. 本は美しい-印刷・製本と挿絵本の世界

 5月3日(日)-5月5日(火) 10:00-17:00(入場無料)

美しい製本と挿絵本の展示、講演、印刷、製本ワークショップ

会場:葉山町立図書館2階ホール(神奈川県三浦郡葉山町堀内1874)
主催:フェスティナレンテ葉山  https://www.instagram.com/festinalente.hayama/
協力:東京製本倶楽部  https://bookbinding.jp
後援:葉山町 葉山町教育委員会



#reliure
#bookbinding
#本は美しい


2026年1月26日月曜日

経済学研究資料の修復

「Statistical Survey of the County Cork」という研究書の修復を行った。

支持体の麻ひもが4本入っている半革装の綴付け製本だが、おもて・裏表紙が本体からはずれており、切断された支持体の影響で両端の折丁が外れる恐れがあった。新たな支持体を本体に固定し、ギャルドブランシュ(2枚一折の保護用紙)を綴付けた。背表紙は天地の一部が欠損していた。表装材は革のみを新しいものに替える方向でお預かりしたが、最終的に総革装くるみ製本に形を変えた。

 


修復前 表紙 

修復前 背表紙

新たな支持体を付け、ギャルドブランシュを固定

 

まずはページのクリーニング、図版の破れ部分の修復を行った。図版が7折に折りたたんであったが、その厚みが前後の紙を圧迫し表紙の閉じも悪くなるので、5折に折り直した。ページ破れ1か所と図版の破れを和紙で修理した。

 


図版旧修理テープ除去     

図版破れと旧テープ跡の修理

 

背表紙を外したところ、背の補強のための寒冷紗が貼られておらず、花ぎれを付けた背に直接革が貼り付けられていた。

107折という折丁数にもかかわらず、束(つか・本体の厚み)に対して背幅が極端に狭く、綴付け製本にふさわしい丸みがなかった。ギャルドブランシュ2折を加え、背固め、丸み出しを試みたが、綴付け製本にふさわしい厚み(丸み)は得られなかった。本来は元の製本形態の綴付け製本を維持すべきかもしれないが、以上の理由と、さらに研究資料として閲覧回数が多いと考えられたので、開きやすいくるみ製本が良いと判断し、総山羊革装のくるみ製本に改装した。

表紙内側の埋め立て

 

タイトルはご依頼主に確認した上で通称である“CORK SURVEY”とし、初版年1810も箔押しした。中性紙による保護ジャケット、(本体の重みを支える)土台付保存箱を作成した。

 


作業終了後      


見返し

 

 お預かりした資料の特徴を熟考することに時間をとられ、なかなか修復の方向が定まりませんでしたが、くるみ製本にすることで全体の姿形も含め、調和がとれたと思います。

記録の公開にご快諾をいただきましたことを、ご依頼主に感謝いたします。

 

修復・箔押し: 平まどか